駄菓子屋のお婆ちゃん
近所に昔からある古い駄菓子屋がある。
経営してるのは、お婆ちゃん一人だけ。
(お爺ちゃんは5年ほど前に病気で亡くなってしまった)
いつもニコニコしていて、とても優しいお婆ちゃんで、お金が無い子にはコッソリ駄菓子をあげていた
(漏れも昔もらった)
そんな感じで近所の評判がとてもよかった
ある日、お婆ちゃんが893に罵声を浴びせられてた
なんでも、亡くなったお爺ちゃんに少し借金があったらしく、コツコツ払い続けて完済したはずなのに、更に80万請求され、払わなかったら立ち退いてもらうと脅されたらしい
お婆ちゃんのピンチにまわりが黙ってられるはずもなく、3丁目の人々が一致団結
集会を開くまでに至り、893が来たときに駄菓子屋の前に整列、そして猛抗議
漏れは学生だったので様子を見守ってたが、あれは圧巻だった。
30人ほどが声張り上げてるんだもの
893もはじめはなんか言ってたが、すぐに戦意喪失、スゴスゴと引き上げてった
お婆ちゃんは泣きながら、ありがとう、ありがとうとずっと言っていた
そんなお婆ちゃんは今日もお店でニコニコしている、長生きしてもらいたい
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