恐怖!!絶対見てはいけない!!本当にあった怖い話200話超デラックス

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舞台学科による演劇

   

長文書き馴れてなくて申し訳ないが、実体験をひとつ。
俺は芸術系の大学に通ってるんだが、そこで体験した話。

夏の初めくらいの時期だったかな?
舞台学科の友人と夕飯に行く約束をしていたんだが、
友人がまだ授業があるとかで、俺は一人自分の学科棟で暇をつぶしてたんだ。
六時過ぎたころ、校内放送が流れた。
「本日六時半より、C棟二階・studio-cにて舞台学科によります演劇が行われます。入場無料です」
結構雑音混じりの放送だったのでちゃんと聞き取れなかったが、おおよそそういった内容だった。

そういう演劇だとか、パフォーマンスだとかはしょっちゅう学内で行われていたので、
今日も何かやるんだな程度にしか思わなかった。
演劇ならたぶん二時間かからないくらいだろう、ちょうど暇つぶしになる。
長いようなら途中で抜ければいい。そう思って見に行くことにした。

大体演劇っていったら入口に受け付けがあって、芳名帳とパンフレット、他の演劇のチラシなんかが置いてあるものだ。
しかし、俺がスタジオまで行ったときには受け付けはあるものの、受付係がおらず、芳名帳があるだけだった。
もう始まってしまったのか?と思って、とりあえず芳名帳に名前だけ記入した。

中に入ると演目は始まっていて、席はほとんど埋まっておらず、端っこの方に数人ばらけて座っているだけだった。
とりあえず通路側・後ろ寄りの席に座って見始めたはいいものの、何とも言えないつまらない内容だった。
サイレント映画みたいな無音の劇で、延々と戦時中の一家の一日を演じているだけ。
あ、もんぺを履いていたし日本国旗の小さい旗があったから戦時中だと思ったんだけど、もしかしたら違ったかもしれない。

俺は早々に飽きて居眠りをしてしまったのだが、七時すぎたくらいに友人からのメールで携帯が震えて目が覚めた。
授業がもう終わったとのことなので、演劇は終わりそうにないが途中退場して待ち合わせ場所に向かうことにした。
劇は一家の飯のシーンだった。

友人と合流し、早速さっきの演劇の事を話題に出したのだが、
友人曰く今は演劇をやってるはずがない、そもそも放送なんて流れてなかった、と言われて驚いた。
「明日は俺の学科のやつがあのスタジオでパフォーマンスするから、今は事前準備で扉閉まってるはずやで」
「じゃあ俺リハとかにもぐりこんでしまったんかな…?」
「さあなあ」

あまり友人は興味なさそうだったので、そこで話題は終わってしまった。
俺は翌日のパフォーマンスとやらを見に行ったが、ダンスパフォーマンスのみで演劇ですらなかった。
あの放送を聞いたという人もついぞ見つからないままだ。
俺はいったい誰の劇を見に行っていたのか、いまだにわからない。

割とよく心霊現象が起きる大学なんで、これもその一種なのかもしれん。

 - 学校

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