風呂場に外へ通じるドアが付いていた
一軒家を借りて引っ越してきたばかりのことです。
古い物件で、風呂場は外に通じるドアが付いた部屋を後で改築したものらしく、
タイルの壁にドアがそのまま残してありました。
内側から鍵をかけられるので気にはとめませんでした。
引っ越してきて二日目、やっとかたずけも終わり、
最初の日はシャワーで済ませたので、深夜一時過ぎでしたが風呂につかりたいと思い、風呂に入りました。
疲れてたのと冬の寒い日だったので、つい湯槽のなかでうとうとしてしまったのです。
最初に気が付いたのは、耳を澄まさないと聞き逃してしまうほどのかすかな音でした。
ドアを引っ掻くような音が聞こえてきました。
カリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリカリ
最初は猫かな?と思いましたが、ずっと絶え間なくその音は続きました。
外になにかいる、でも猫じゃない。と漠然と思いました。
その内に、
トントントントントントントントントントントントントントントンと、ドアをノックするほどの音なり、
さらにドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンと、激しくドアを叩く音へと変化しました。
ドアはずっと叩き続けられました。
ドアの向こうの何かがまるで開けて中に入れてくれと言わんばかりに。
その時には怖さのあまり動くこともできず、ひたすら息をひそめてました。
どれくらい時間がたったでしょうか、気がつくと音は止んでました。
その日は家中の電気を点け、朝まで起きてました。
一週間後には引っ越ししました。
301 :>>297
同じような風呂場に外へ通じるドアが付いた家に昔住んでたよ。
そしてリアルに変質者らしき男性がそこから入ってこようとしたことがあった。
父親が不在の夜、当時小学生だった私が入浴中。
「すいません、開けてください」だけを繰り返された。
怖かった。
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