恐怖!!絶対見てはいけない!!本当にあった怖い話200話超デラックス

恐怖!!絶対見てはいけない!!本当にあった怖い話200話超デラックス

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前の住民が残したモノ

   

以前住んでたアパートに、当時酔っ払って深夜帰りついた。
すると、狭い玄関に女物のサンダルが揃えて置いてあった。まったく身に覚えが無い。
手にとって良く見ると、何か海岸に打ち上げられたようなボロボロのサンダルだった。
いっぺんで酔いがさめた。

部屋が荒らされた形跡は無かった。
そうなると当然、合鍵を持っている前の住人の仕業かなと思うよね。
で、不動産屋に鍵を変えてくれとクレームをつけに行った。
大家の許可がないと駄目だと言うので、近所に住む大家へ直談判。そこで前の住人のことも聞き出した。

やっぱり女性らしい。
三十代で、半年前に病気になり、地元に帰ったとのこと。
じゃあ誰が勝手に入り込んだのか?不安なのでさらに聞くと、
身元保証人という人物が、その女性が不在の間ずっと家賃を振り込んでいたそうだ。
それ以上のことは分からなかったし、まあ鍵を変えることに大家が承諾したので、話はそこで終わった。

それからしばらくして、彼女がアパートに泊まりにきた。
その夜ことだ。彼女の悲鳴で目がさめた。
枕もとにガリガリにやつれた女が立ち、自分たちをじっと覗き込んでいたと言う。
彼女と目が合うと、すぅーと押入れの方に姿を消したそうだ。
彼女はひどく怯え、ずっと震えていた。
絶対に夢じゃないと言い残し、朝早くに帰っていった。

僕は越してきて一ヶ月になっていたが、サンダルの件以外不思議なことは何も無い。
でも、霊感があるらしい彼女の言葉はずっと気になった。

ある日仕事から帰ると、アパートの物置に鍵がかかってないことに気づいた。
中にはペンキの缶や箒、脚立などが置いてある。
部屋の押し入れに何かあるのかなと思っていた僕は、脚立を拝借して天袋を見てみることにした。

マグライトを使ってあたりを照らすが、自分のもの以外何も無い。
そうこうするうち、天袋の羽目板が目に付いた。
天井裏か。
僕は羽目板を外し頭を突っ込んだ。
僕の住むアパートは鉄筋の三階建てで、僕は二階に間借りしていた。
天井と階上の床は、隙間が50センチといったところ。
電気の配線が見えるくらいで何も無いなと思っていると、あやうく脚立から落ちるところだった。
ちょうど対角線の方向、三メートルくらい先に、人形が置いてあった。
「うわぁ~何だよあれ、気味悪いなぁ」
独り言を言いつつ、自分を励ましながらもう一度覗いてみた。
かなり古い人形、赤ちゃん人形?等身大のマネキンみたいなやつ。
足を広げて座ってるけど、誰かが置いていったのか?ここからだととても手は届かない。
どうやって天井裏に入ったんだろう?いったい何のつもりで?
いろんなことを想像したが、結局どうすることもできず、僕は脚立を返した。

それからというもの、夜部屋で横になっていると、自然と天井の隅に目が行く。
以前の住人が病死して、あの人形に思いを残してやって来たのか。
そんなことを考えると、部屋を暗くして眠れなくなった。

サンダルも捨てたし、あの人形も捨ててしまえ。
僕はバイト先の知り合いから、高枝ばさみを借りることにした。
通販の話をしていて、たまたま聞きつけたのだ。

いよいよ決行の日。
昼頃に友人を呼び、意を決して天井裏に頭を突っ込んだ。
人形は以前と同じ場所にあった。
ゆっくりと高枝はさみを中に入れ、慎重にそれを伸ばす。
レバーをつかんで、足首のあたりを挟もうとすると、そいつはごろんと横に倒れた。
まるではさみを避けるかのように。
僕はうわっと声を上げ、後頭部を天井板にしたたかぶつけた。
友人が体を支えてくれたおかげで脚立から落ちずにすんだが、卒倒するとこだった。

もう止めよう、もういい。
僕はしばらくパニック状態だった。
そんな僕におかまいなく、友人は自分も見てみると言い出した。
制止する僕を振り切って、友人は脚立を上った。
僕は声をかけながら、友人の両足を抱くようにして支えた。
すぐに両足が痙攣するみたいに震えだした。
「おいっ、何がいた?大丈夫か?」
友人はガクガクしながら頭を引っ込め、脚立を降りてきた。
「あれ人形じゃねえぞ」
友人は真っ青な顔でそう言った。
「本物の赤ん坊だ」

その後、友人は激しい頭痛に見舞われ帰っていった。
僕は送っていくと言って、そのまま友人宅へ半月居候した。

 - 人形

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