恐怖!!絶対見てはいけない!!本当にあった怖い話200話超デラックス

恐怖!!絶対見てはいけない!!本当にあった怖い話200話超デラックス

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深夜にタクシーに乗った

   

うまく話せるか分かりませんが、自分にとってはかなり恐かった話です。

もう10年くらい前、私は都内の某新聞社に勤めていました。
仕事柄、帰宅が深夜に及ぶこともしばしばで、
そういう時は契約しているタクシー会社に電話をかけてタクシーを呼んで帰るのが常でした。

ある日、やはり仕事の終わりが12時を過ぎ、いつものようにタクシーを呼び乗り込みました。
ところが、そのタクシー運転手の態度がとにかくひどいのです。
行き先を告げても一言も返事しない。ドアをいきなり閉める。
ラジオを大音量でガンガンかけて飛ばし、音量を下げてくれと頼んでも聞かない。
そして運転が下手で乱暴で、普段なら帰宅までの車中でウトウトできる位なのに、
その時は気分が悪くなるのを我慢しながら後部座席で踏ん張るというありさまでした。
タクシーに乗る機会は多いけれど、こんなひどいタクシーに出会ったのは初めてだった。
無線で呼ぶのだからどんな運転手が来てもおかしくはないけれど、それにしても・・・という感じでした。

ようやく自宅マンションの前に車がついて、タクシーチケットに金額を書き入れて渡したけれど、
やはり何の挨拶もなく、乱暴にドアが開けられました。
自分も疲れて少々機嫌が良くなかったこともありますが、そこでブチっとキレて、
黙って『お客様カード(葉書大のアンケート用紙で近代化センターに届くもの)』を手につかみ取り、車を降りました。
その日のうちに『お客様カード』にその日の状況と感想とを事細かに記入し、翌朝ポストに投函しました。

それから1か月くらい経って、すっかりそのことを忘れていたある夜、
またいつもと同じく職場からタクシーを呼び、到着した車に乗り込みました。
「とりあえず○○(町名)目指して行って下さい、詳しい場所は近くなったら改めてお伝えしますから」
と言い、運転手も一言「はい」と答えました。(暗いので運転手の表情や様子は分からない)
妙に静かな車内でした。
ところがなぜか車は○○町に入ってからも、私が説明するより先に自宅へとスルスル向かっていきます。
変だな・・・と思った時、運転手がバックミラーで私をちらちら見ながら、
「お客さん・・・私のこと、覚えていますか・・・」と、低い押さえた声で話しかけるのです。

「えっ?」
「お客さん・・・センターに私の苦情を言ったでしょう・・・」
それで私は、あの時の運転手だったことに気づきました。
ちょうど自宅のマンション前にさしかかり、車が止まりました。
私はともかくも「ここで結構です」とタクシーチケットを渡しました、
・・・普通ならそこで後部座席ドアが開かれるはずなのに、開かない。
と、運転手が私のほうにいきなり身を乗りだしてきました。
「お客さんのハガキで、私はセンターに送られて1週間しぼられましたよ」
(近代化センターがかなり厳しい懲罰的な指導をすることは聞いていました)
「毎日、毎日・・・お客さん、私はね・・・私は・・・私は・・・」
運転手の声が震え、手もこちらに向けて震えています。
まずい、やられる、と思った瞬間、
「どうも、すみませんでありましたっ—-!」
運転手の絶叫とともにタクシーのドアがいきなり開き、私は転げるように車から出ました。
タクシーが走り去るのをその場で見届けて、ようやく自宅に入ってからも、
しばらく冷や汗が止まらなかったのを今も覚えています。

 - 奇妙な体験

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