恐怖!!絶対見てはいけない!!本当にあった怖い話200話超デラックス

恐怖!!絶対見てはいけない!!本当にあった怖い話200話超デラックス

*

閉まりっぱなしの踏切

   

それは最終電車も通り過ぎた踏切での事。
彼はお得意先のお偉いさんを接待した帰りだった。
付き合いでさほど強くない酒を飲んだ彼は、タクシーに乗り込んで自宅へ向かった。

彼の家のすぐ近くに小さな踏切がある。東京の私鉄が住宅街を通る、よくある踏切の一つ。
そこに差し掛かったら、踏切が閉まり警告灯が点った。
そして点検用の車両が通り過ぎ、しばらくして警告灯が消えた。
でも、棒が上がらない。
時間にしたら1,2分だったと彼は言う。街灯に照らされた踏切は開かなかった。
酔いと睡眠不足からくるイラ立ちで、
彼は「ちょっと、俺が上げちゃうから、車、通しちゃってよ」と運ちゃんに声を掛け、踏切に向かった。
そして棒に手を掛け、上に上げようとした。が、ビクともしない。
いや、少しは持ち上がるのだが、ある程度の高さ迄上がるとバネじかけの様に急に下への力が増す。
悪戦苦闘していたら、タクシーのクラクションが聞こえた。

「運ちゃん、イラついて怒ってるんだ・・・」
彼はタクシーに向かって振り向いた。
すると、運ちゃんがタクシーから身を乗り出し、凄い勢いで手招きしてる。
彼は『こりゃ、ここで帰るって言いたいんだな・・・』と解釈し、踏切の棒の下に肩を差し入れて何とか上げようとした。

すると、「お客さん!」と運ちゃんの上ずった声。
そっちを見ると、もうタクシーから降りて凄い勢いで手招きする。
彼は「何?警察でも来た?」と聞きながらタクシーの方へ歩いて行った。
運ちゃんは「とにかく、乗って、乗って!」とせかすように言いながら、自分も席に乗り込んだ。

「何?マジおまわり?見られた?」彼は愛想笑いしながら聞いたそうな。
で、運ちゃんが答えたのが、
「お客さん、見えてなかったんだ…。
いやね、お客さんが踏切に行ったから、てっきり棒にぶら下がってる男の子注意しに行くんだと思ってたんですよ。
でもね、何も言わないで棒上げようとしてるでしょ、可笑しいなあと…。
そしたらね、その男の子、お客さんの方に近付いてったんですよ。
そしたら、影、無いんですよ、その子。
もうね、私ヤバいと思って…。だってね、お客さんの足掴もうとしてたんですよ…」

今もたまに、夜中そこを通る事があると。
でも、閉まりっぱなしの踏切を見た時は、遠回りして帰る事にしていると、苦笑しながら彼は言った。

 - 子供霊

  関連記事

no image
通報が最近多い

今日知り合いの仕事の手伝いに行ったんだが、店主から聞いた話。

所謂被災地に住んでるんだけど、店主の姪がとある海沿いの会社の事務勤め。
数日前店に遊びに来た時に聞かされたそうだ。

普通に仕事をしてい…

no image
クラス全員が苛めに参加していた

最近仕事で小学校に行く用事があって、通ってた頃の話を思い出したんで書いてみる。

もう20年位前になるけど、俺の隣のクラスで強烈な苛めがあった。
理由はイマイチわからんけど、男女問わず、ほぼクラス全員…

no image
骸骨少年

23区内に住む友人の弟さんの経験談。自分は友人から聞いた。

その地区の弟さんと同年代の男子は、小学生時代のある一時期、骸骨の男の子とよく公園で遊んでいたらしい。
『骸骨』は痩せ細った様の比喩でなく…

no image
プラン

姉の娘(エリカ)が7歳の時、極度のうつ病になった。
当然学校へも行けず、一日中家にいても誰とも話さず、気に入らない事があると癇癪を起こして泣きわめいていた。
その頃義兄は海外で単身赴任中のため姉が心細…

no image
さっちゃん

一年前、私達と友人家族は、とある湖の近くでキャンプをしました。
昼の1時にチェックインし、テントの設営などを終え、
夕食までの時間に大人は休憩タイム、子供達は周辺で遊んでいました。

そろそろ夕食をと…

no image
3歳くらいの女の子と遊ぶ光景

怖いというか切ない話になってしまうが。

夢つながりで、俺も結婚してから時々夢の中に、3歳くらいの女の子と遊ぶ光景が何度も出てきたんだよ。
笑顔がはっきりと覚えているくらい。
それからカミさんが妊娠し…

no image
人身事故

去年の実体験の話をします

6月の半ば頃の話。
当時俺はバイク買ったばかりで、大学が終るとしょっちゅう一人でバイクに乗ってあちこちを走り回っていた。
その日も特にする事がなかったので、次の日…

no image
異様な不審者

学生の頃、実家を離れて大学の寮に住んでいた。
田舎の学校で、その敷地から歩いて20分程度の場所にある寮でした。
周りは住宅地で、古くからのお宅と、ベッドタウン化による新興宅地が混ざった感じ。
寮…

no image
カメラに映る人影を消す

知り合いの話。

土方系ITに努める彼の事務所にある日、某所より依頼があった。
「なんか極秘の依頼だとかで・・・・」
正式な発注者名も告げられず、営業も通さず社長自身が窓口をやっていた。
納入明けに社…

no image
赤いまり・婆ちゃんの家の風呂

爺ちゃんがまだ今よりは幾分か若い頃、山の中の畑に野良仕事に出かけた時の話だそうだ。
山の中と言っても、そうそう山奥でもなく、傾斜もゆるい山道を歩いて二十分ほどの場所にある、周りを竹林に囲まれたような…